The Unbearable Lightness of Being [建築物]
パリの建築事務所Mésarchitecturesの建築家:、ディディエ・フィウザ・フォスティノが深圳香港都市建築ビエンナーレの一環として制作した、可動式のインスタレーションのブランコ「The Unbearable Lightness of Being 」。
デザイナーの言葉によると、「この"The Unbearable Lightness of Being (存在の耐えられない軽さ)"は、個人の欲望が支配する物質至上社会に応えた作品であり、都会に用いる家具であり、どこにでも設置または移動ができる仕組みによって、都市の中に存在する様々な公共スペースに対応することができる。
都市の住民はこの家具を使って、"街の断片を再利用することができる"ようになる。
均衡と不均衡のゲームを通じて、"人々は公共スペースから逃れることも、またそのスペースを支配することもできる"。
つまりこの「危険」なゲームで遊びながら、自分たちの限界を試したり、一緒に空間・存在・軽さの新感覚を体験し、物理的な意識を取り戻すことができる。
このブランコを実際に使用することで、物質と社会のはかなさを体験させる道具である。」とのこと。
日本においても、都市の中に本来存在すべきではないものに対して我々は鈍感になってきているように思う。
新しく創造され、人知れず破壊され、また或いは再生していくモノ・物質に対しての恐怖なり警戒なりが薄れているのだ。
人が造りし物(または人が暮らしている都市およびその機能)はいずれ朽ちて、壊れて、消えゆく存在であり、我々はその脆くも儚いモノたちの上に住んで、それを利用して日常を生きていることを改めて感じさせる作品である。
Mésarchitectures
http://www.mesarchitecture.com/blog/
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