100%ORANGE ILLUSTRATION WORK "GOOD SMILE" [書籍]
及川賢治と竹内繭子によるイラストレーションユニット、「100%ORANGE」。
彼らのデビューして10年を記念して出版されたイラスト&プロダクトコレクション集。
エディトリアル、広告やCDジャケット、パッケージイラスト、更には近年精力的に制作している絵本作品まで、これまでの仕事が体系的にカテゴライズされており、見やすいレイアウトになっている。
PR誌などの普段なかなか目にすることの無い仕事も多数収録し、及川賢治の回顧的インタビューも収録。
彼らの描く子供たちを見ると自然に楽しさが沸きあがってきます。
ファンならずとも一見の価値あり。
絵本好き、レゴ好き、プレイモービル好きの方も是非。
¥2,940。
100%ORANGE ILLUSTRATION WORK GOOD SMILE (玄光社MOOK)
- 作者: 100%ORANGE
- 出版社/メーカー: 玄光社
- 発売日: 2009/04/09
- メディア: ムック
Color Your Own Modern Art Masterpieces [書籍]
近年大人の塗り絵関連の書籍も国内の出版各社から大量に出版されて話題になったが、着色するモチーフ自体がやはりマンネリしてきてる感があるように思う。
そこでお勧めなのが海外の児童向けの塗り絵。
ジャンル、年代、画家や、モチーフごとに種類も豊富で、何よりも国内出版社ではなかなか取り扱わない絵を使用している点で面白い。
本書は近代美術、つまりピカソやマティスなど20世紀の巨匠たちの作品の線画30点を収録している。
難解な絵ほど色彩の妙を楽しむにはある意味でうってつけなのかもしれない。
出版はDover Publications (洋書)。
価格は500~600円前後。
amazonなどで比較的安価で手に入る。
Color Your Own Modern Art Masterpieces
- 作者: Muncie Hendler
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 1996/10/21
- メディア: ペーパーバック
太宰治生誕100周年フェア [書籍]
生誕100周年ということで、次々と映画化された作品が公開されているうえ、様々なメディアで特集が組まれたりと、今年は何かと話題にのぼる機会も多かった太宰治。
当然出版各社もこぞってフェアをやっていた訳だが、個人的にすきなのは角川文庫のフェア。
写真家・梅佳代、装丁家・祖父江慎によるブックカバーが見事。
一見、作品と関係無いように思えるその被写体。しかしよくよく見てみるとこれがまた絶妙。
そのモチーフとテーマが"遠いようで近い"。
「晩年」
「人間失格」
「愛と苦悩の手紙」
いわゆる"おしゃれ写真"とかと勘違いされがちだが、(梅佳代自身も角川のサイトでポップだと言っている)個人的には全く異質のものだと感じる。
色調も、捉えているものも「普遍的」であるということがその理由。
太宰の人生観や人間観、美意識、そして弱さや愚かさの中に見出そうとする光。
作品が長きに渡って読まれている理由もやはりそこに集約されるのではないだろうか。
当然出版各社もこぞってフェアをやっていた訳だが、個人的にすきなのは角川文庫のフェア。
写真家・梅佳代、装丁家・祖父江慎によるブックカバーが見事。
一見、作品と関係無いように思えるその被写体。しかしよくよく見てみるとこれがまた絶妙。
そのモチーフとテーマが"遠いようで近い"。
「晩年」
「人間失格」
「愛と苦悩の手紙」
いわゆる"おしゃれ写真"とかと勘違いされがちだが、(梅佳代自身も角川のサイトでポップだと言っている)個人的には全く異質のものだと感じる。
色調も、捉えているものも「普遍的」であるということがその理由。
太宰の人生観や人間観、美意識、そして弱さや愚かさの中に見出そうとする光。
作品が長きに渡って読まれている理由もやはりそこに集約されるのではないだろうか。
MISSING [書籍]
本多孝好のデビュー作でもある短編集。
飛び降り自殺に失敗した男が見ず知らずの少年に助けられ、成り行きで自殺する理由を少年に語りだすところから始まる、小説推理新人賞を受賞した「眠りの森」もミステリーの枠の中で著者らしいどこかファンタジックな余韻を残す良作なのではあるが、持ち味が存分に活きていると思われる本作でのベストはやはり「瑠璃」。
主人公の従兄弟である"瑠璃"の魅力が物語全体を包み込む清廉さを作りだし、安易な青春小説とは一回りも二周りも違う理を見せる。
ミステリー作家でありながら圧倒的な透明感とスマートな表現力で魅せる著者の原点が見えるこの「瑠璃」によって、しばしば本多はミステリ界の村上春樹などと喩えられるようになる。
ミステリー苦手な方にもお薦めしたい。
著者:本多孝好
出版:双葉文庫
Bruna -ZWARTE BEERTJES [書籍]
日本では「ミッフィー」のキャラクターデザインで知られる、オランダの絵本作家ディック・ブルーナが28歳から48歳の20年間に渡り手掛けてきた、オランダの「A.W.ブルーナ&スーン社」のペーパーバッグのために彼が描いた表紙・装丁デザインの仕事を体系的にまとめたグラフィック集。
ミッフィーに代表される彼の絵本の仕事だけでは見られない、若かりし頃のブルーナの色使いや表現方法を垣間見ることができる。
444ページという分厚い豪華冊子にまとめられた、1,000点を超える作品群は彼のデザインの実験や試行錯誤の記録であり、原点でもあるのだ。
ソフトカバー / 4500円
http://www.assiston.co.jp/